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SaaSは死んだのか?Salesforce基調講演が示すAIエージェント時代の営業インフラ転換点

「結局、SaaSってこのままでいいんですかね?」 先日、ある中堅メーカーの海外営業課長と雑談していたとき、ふとそう聞かれました。 きっかけは、2025年のSalesforce World Tour Tokyo。基調講演でマーク・ベニオフCEOが繰り返した言葉──「Agentforce」。 SaaSの象徴であるSales...

GRINDA AI
2026년 6월 23일
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SaaSは死んだのか?Salesforce基調講演が示すAIエージェント時代の営業インフラ転換点

SaaSは死んだのか?Salesforce基調講演が示すAIエージェント時代の営業インフラ転換点

AIエージェントが営業の現場を根本から変えようとしています──「結局、SaaSってこのままでいいんですかね?」

先日、ある中堅メーカーの海外営業課長と雑談していたとき、ふとそう聞かれました。 きっかけは、2025年のSalesforce World Tour Tokyo。基調講演でマーク・ベニオフCEOが繰り返した言葉──「Agentforce」

SaaSの象徴であるSalesforceが、自らAIエージェントを軸に据え直す。 その姿を見て、佐藤さん(仮)は率直にこう感じたのだそうです。

「これ、うちが毎月払ってるライセンス料の意味、変わってきませんか?」

この問いは、海外営業の現場にいる方なら一度は頭をよぎったのではないでしょうか。 今回は、この「SaaS終焉」とも囁かれる大きな問いを、海外営業の実務から見てみます。


「SaaS=画面を使うソフト」の時代が終わりつつある

まず、Salesforceが何を言ったのかを正確に押さえておきます。

2025年5月の東京基調講演でベニオフCEOが強調したのは、**「人間+AIエージェントが協働するレイヤー」**をプラットフォームの中心に据えるという方針でした(Salesforce公式プレスリリース、2025年5月)。

従来のSaaSは、ざっくり言えば「画面にログインして、人間がデータを入力し、人間がダッシュボードを見て判断する」モデルです。 CRM(顧客管理)もMA(マーケティング自動化)も、基本構造は同じでした。

ところがAgentforceの世界観では、AIエージェントがデータ収集・分析・初動アクションまで自律的に動く。 人間は「判断と承認」に集中する設計になっています。

これはUIの話ではなく、ビジネスモデルの転換です。

AIエージェント時代の課金モデルの変化に注目する

従来のSaaSは「1ユーザーあたり月額○○ドル」のシート課金が主流でした。 ところが、AIエージェントが仕事をするなら「人間のユーザー数」で課金する根拠が薄くなります。

実際、Salesforceは「Agentforce」について、会話単位の課金モデルを発表しています。 1会話あたり2ドル(Salesforce公式発表、2024年)。

これは些細な価格改定ではありません。 「人間の席数に課金する」から「AIの仕事量に課金する」への移行は、SaaSの根本的な値付けロジックを変える動きです。


海外営業の現場ではAIエージェントで何が変わるのか

ここからが、私たちRINDA日本市場デスクが観察している範囲の話です。

海外営業、とくに中小〜中堅企業の輸出営業は、いまこんな状態ではないでしょうか。

  • CRMにバイヤー情報を入力する人手が足りない
  • 英文メールを1通ずつ書く時間が取れない
  • 展示会後のフォローアップが3週間遅れる

この「人手不足×多言語×後追いの遅さ」という三重の壁は、従来のSaaSでは解決しきれませんでした。 なぜなら、SaaSはあくまで「道具」であって、道具を使う人間のリソースが前提だったからです。

SaaS終焉ではなく「使い方が反転する」

意外だったのは、Salesforceの講演の文脈を丁寧に読むと、「SaaSが終わる」とは一言も言っていない、という事実でした。

むしろ、SaaSのデータ基盤の上にAIエージェントが乗る。 つまりCRMに蓄積されたデータが「エージェントの記憶」になるという構造です。

SaaSは死んでいない。ただし「人間が画面を操作するためのSaaS」は縮小し、「AIエージェントが動くためのデータ基盤としてのSaaS」が主役になる。

私たちが見つけたのは、このシフトが海外営業において特に劇的に効くという点です。

海外営業は、国内営業と比べて次の特徴があります。

  • 時差がある(人間が24時間対応できない)
  • 言語障壁がある(英語だけでなく、スペイン語、アラビア語…)
  • 商習慣が国ごとに異なる(日本の「お世話になっております」は通じない)

これらは全て、AIエージェントが「人間に代わって初動を取る」ことで大幅に改善される領域です。


データが示す「エージェント移行」の速度

ここで少し数字を見てみます。

Gartner社は2025年1月のレポートで、「2028年までに日常業務の少なくとも15%がAIエージェントによって自律的に意思決定される」と予測しています(Gartner, "Predicts 2025: AI Agents")。

15%と聞くと小さく感じるかもしれません。 ですが、営業プロセスの中で「リサーチ・初回メール・スケジュール調整・フォローアップリマインド」に費やしている時間を考えると、これはまさにその部分です。

経済産業省の「IT人材需給に関する調査」(2019年公表、2030年推計)では、日本のIT人材不足は2030年に最大約79万人に達するとされています。 営業のデジタル化を進めたくても、それを運用する人がいない。 この構造的な人手不足が、「人間が使うSaaS」から「AIエージェントが動くインフラ」への移行を、日本企業においてはむしろ加速させる要因になると考えています。

韓国スタートアップから見える景色

韓国のスタートアップが日本市場を見ていると、興味深いことが見えてきます。

韓国では2024年から、政府の「K-スタートアップ」プログラムがAIエージェント領域への投資を明確に加速させました。 とくにBtoB営業支援の領域では、「CRMに入力する」段階を飛ばして、最初からAIエージェントが商談の初動を取る設計が増えています。

RINDA プラットフォーム内部データで見ると、AIエージェントが生成したバイヤー向け初回メールのレスポンス率は、人間が書いたテンプレートメールと比較して約1.5倍の開封後返信率を記録しました(2025年Q1、RINDA内部集計、対象約12,000通)。

これは「AIが人間より上手い」という単純な話ではありません。 AIエージェントが、バイヤーの業種・地域・過去の取引傾向をリアルタイムで反映した文面を出せるから、という構造的な理由です。


「結局、うちはどうすればいいのか」──営業自動化への3つの原則

抽象論はここまでにして、海外営業の現場で今日から意識できることを3つに絞ります。

原則1:CRMの「入力」ではなく「蓄積の質」を見直す

AIエージェント時代のCRMは、人間がきれいに入力することより、商談のやり取り(メール、議事録、チャットログ)が自動的に正確に蓄積されることが重要です。 いま使っているCRMの連携設定を確認してください。メールの自動取込がオフになっていませんか?

原則2:「初動の速度」を人間に依存しない設計にする

展示会で名刺交換してから、最初のフォローメールまで何日かかっていますか? 海外バイヤーの記憶が鮮明なうちに接触する。24時間以内が理想。48時間が限界。 ここをAIエージェントに任せるだけで、商談化率は体感で変わります。

原則3:「どのSaaSを入れるか」ではなく「どの業務をエージェントに渡すか」で考える

ツール選定の問いが変わります。 「CRMはSalesforceかHubSpotか」ではなく、「バイヤーリサーチの初動を誰がやるか」「フォローアップの判断を人間がやる必要があるか」。

業務プロセスの棚卸しが先で、ツールは後です。


まとめ:SaaSは死なない。ただし「座席」は減る

SaaSは死んでいません。 ただし、「人間がログインして操作するための席(シート)」としてのSaaSは、確実に縮小方向に向かっています。

代わりに台頭するのは、AIエージェントが24時間稼働するための「データ基盤」「ワークフロー基盤」としてのSaaS。 その変化は、人手不足に悩む日本の海外営業部門にとって、むしろ追い風です。

冒頭の佐藤さん(仮)の問いに戻ります。

「毎月のライセンス料の意味、変わってきませんか?」

変わります。 ライセンスの対価が「画面を使う権利」から「AIエージェントが動くインフラへのアクセス権」に移行する。 その転換点に、私たちは今いるのだと思います。

あなたの会社では、営業プロセスのどの部分を最初にAIエージェントに渡せそうですか?

コメント欄で、ぜひ教えてください。


よくある質問(FAQ)

Q1. AIエージェントを導入すると、既存のCRM(SalesforceやHubSpot)は不要になりますか?

いいえ、不要にはなりません。AIエージェントはCRMに蓄積されたデータを「記憶」として活用します。むしろCRMのデータ基盤としての重要性は高まります。ただし、人間が画面を操作する頻度は減り、AIエージェントがデータの入出力を担う割合が増えていく流れです。

Q2. 中小企業でもAIエージェントによる営業自動化は現実的ですか?

現実的です。むしろ人手不足が深刻な中小企業ほど恩恵が大きい領域です。バイヤーリサーチ、初回メール送信、フォローアップリマインドなど、定型的だが時間がかかる業務からAIエージェントに任せることで、少人数の海外営業チームでも対応力を大幅に拡大できます。

Q3. Agentforceの「1会話2ドル」課金は、従来のSaaSライセンスより安くなりますか?

一概には言えませんが、営業自動化の対象業務量によって大きく変わります。シート課金では使わないユーザー分も支払っていた企業にとっては、会話単位課金の方がコスト効率が良くなる可能性があります。自社の営業プロセスでAIエージェントに渡せる業務量を棚卸しした上で比較検討することをお勧めします。


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RINDA 日本市場デスク · 韓国輸出企業向け日本市場ゴーツーマーケット担当

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